リプレイアタックとは、ビットコインのような暗号資産（仮想通貨）で起こる特定の種類のコンピュータ攻撃のことを言います。これを理解するにはまず、「ハードフォーク」という概念を知る必要があります。ハードフォークは、暗号資産のルールを大きく変える更新のことで、これによって同じ暗号資産が新旧二つの異なるグループに分かれることがあります。

リプレイアタックは、このハードフォークの際に発生するリスクの一つです。例えば、ある人が「旧ビットコイン」で友達にお金を送るとします。ハードフォークによって「新ビットコイン」も存在する場合、悪意のある人がその取引情報をコピーして「新ビットコイン」の方にも同じ取引を強制的に実行させることができます。つまり、送金者は意図しない「新ビットコイン」の方でもお金を送ってしまうことになり、二重にお金を失う可能性があります。

リプレイアタックを例えるなら、あなたが友達に手紙を送ったとしましょう。この手紙が誰かによってコピーされ、もう一人の友達にも同じ内容の手紙が送られてしまう状況です。元々は一人の友達にだけ伝えたかったメッセージが、意図せず別の友達にも知られてしまうわけです。

リプレイアタックを防ぐ方法としては、ハードフォークがあった場合はしばらく取引を控える、取引をする際にはリプレイ攻撃保護機能が付いているか確認する、などがあります。これらの対策により、自分の資産を安全に守ることができます。